手術

当院では日帰りもしくは入院下で手術を行っています。

白内障手術

超音波水晶体乳化吸引術+眼内レンズ挿入術

白内障は水晶体嚢という袋で包まれています。手術では、この袋の前面を円形に切開し、そこから超音波で中の白内障を砕いて吸引します。その後、袋の中に眼内レンズを挿入し固定します。基本的に眼内レンズは単焦点レンズ(健康保険適応)を挿入しますが、患者様の御希望があれば多焦点眼内レンズ(自費)の挿入も行っています。

多焦点眼内レンズを使った白内障手術

白内障手術では眼内レンズを挿入しますが、保険適応の単焦点眼内レンズは焦点が一か所です。そのため、レンズ度数を遠方に合わせると近見用の眼鏡、レンズ度数を近方に合わせると遠見用の眼鏡が術後に必要になります。これに対し、多焦点眼内レンズは遠方と近方の二か所に焦点がある遠近両用眼内レンズです。そのため多焦点眼内レンズを使用した白内障手術では術後に眼鏡が必要になるケースが少なくなります。

健康保険適応多焦点眼内レンズ

LENTIS®Comfort (参天)は初めて厚生労働省から健康保険適応の認可を受けた多焦点眼内レンズです。
従来の多焦点眼内レンズは健康保険適応がないため、自費での手術が必要でしたのでどうしても手術費用が高額になっていました。
LENTIS®Comfortは健康保険適応の多焦点眼内レンズですので、通常の白内障手術と同様に健康保険で手術を受けることができます。

硝子体手術

硝子体切除術

増殖糖尿病網膜症、裂孔原性網膜剥離、水晶体脱臼などの重症疾患に対し行う手術です。眼球に3か所の切開創を作り、それぞれの切開創に、眼内を水で潅流するインフージョンカニューレ、眼内を照らすライトガイド、硝子体を切除する硝子体カッターを挿入し、手術を行います。硝子体を切除後、疾患に応じて眼内の空気置換、膜剥離、レーザー凝固などの手技を行います。

緑内障手術

線維柱帯切開術

緑内障の進行を停止するために眼圧を下降する手術です。眼内の房水が循環している通り道 (隅角)を切開することで、房水の循環障害を解消し、眼圧を下降させます

眼瞼下垂手術

眼瞼挙筋タッキング

まぶたが下がった状態を眼瞼下垂といいます。上まぶたの皮膚を横に切開し、まぶたを吊り下げている眼瞼挙筋を同定し、眼瞼挙筋を縫い縮めることでまぶたをひきあげます。

眼瞼内反症手術

眼輪筋タッキング

下まぶたが内側に落ち込んでまつ毛が黒目 (角膜)にあたって、逆まつ毛になっている状態を眼瞼内反症といいます。下まぶたの皮膚を横に切開し、皮下にある眼輪筋を縫い縮めることでまぶたを外に返し、まつ毛の接触を改善します。

斜視手術

前転、後転術

眼の位置ずれ (斜視)に対し行う手術です。眼球を動かす筋肉 (外眼筋)を一度切除します。切除した筋をもとの位置より前方に縫い付ければ筋の力を強めることができ (前転術)、後方に縫い付ければ筋の力をゆるめることができます (後転術)。これらの手技により眼の位置を適切な位置に矯正します。