専門外来

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当院では高度の視力障害を来す疾患や小児眼疾患に対して専門外来診療を行っています。

白内障外来

白内障

白内障は、水晶体 (レンズ)が濁り、視力低下やまぶしさを来す疾患です。原因としては加齢に伴うものが多いですが、外傷、ぶどう膜炎、ステロイドの内服なども原因となります。治療方法としては点眼による進行予防と手術があります。手術は20分程度で可能ですが、重症化した白内障は合併症を発症しやすく、長時間の手術が必要になります。そのため、あまり悪くならないうちに手術をしたほうが良いです。

緑内障外来

緑内障

緑内障は、視神経が徐々にいたんでしまって、視野がかけていく疾患です。進行性の疾患ですので放置すると失明します。有病率が高く、40歳以上の方で5%程度に発症するとされています。そのため40歳をこえたら一度は眼科受診をしたほうがよいと思います。緑内障は眼圧が高いほど進行が早くなるため、眼圧を降下させることが治療となります。眼圧を下げる方法としては点眼、レーザー治療、手術があります。点眼で眼圧がコントロールできない場合や緑内障発作による急性の高眼圧に対してはレーザー治療や手術が必要になります。

網膜硝子体外来

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は高血糖により、網膜の血管が障害される疾患です。網膜は光を感じる神経の膜で視力にとって非常に重要な部位です。糖尿病網膜症は、軽症の単純網膜症、中等症の前増殖網膜症、重症の増殖網膜症の3段階で進行します。単純網膜症では、網膜血管から出血を来します。単純網膜症は、血糖のコントロールをすることで進行の予防が望めます。前増殖網膜症は網膜血管が閉塞し、網膜血流が悪くなった状態です。治療としては、血流が悪くなった網膜 (虚血網膜)に対してレーザー治療を行います。増殖網膜症は、網膜の血流不足がさらに悪化し、網膜から病的な血管 (新生血管が)が増殖した状態です。新生血管により硝子体出血、網膜剥離、緑内障などの重篤な合併症を発症し放置すると失明する極めて危険な状態です。そのため、早急にレーザー治療や手術が必要になります。

裂孔原性網膜剥離

網膜に穴があき急速に網膜下に水がたまっていく疾患です。初期症状として飛びものが見える (飛蚊症)、光が見える (光視症)がでることがあります。数日単位で進行する急性疾患で放置すると失明します。早急に手術が必要です。

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性は、網膜の中心部分 (黄斑)に新生血管が発生する病気です。新生血管により黄斑が出血し、重篤な視力障害を来します。そのため、早期の発見と治療が不可欠です。治療法としては、新生血管を抑制する抗VEGF抗体の眼内注射を行います。基本的には根治する病気ではありませんので、定期的な眼内注射が必要になります。

斜視弱視、小児眼科外来

弱視

産まれた直後の新生児の目はぼんやりとしか見えていません。視力は物を見ることで後天的に発達していきます。視力の発達は、生後3か月頃から始まり、9歳頃に完成します。この視力の発達期間に何らかの原因ではっきりと物を見る事ができなくなると、視力の発達が遅れてしまい、眼鏡をかけても視力が上がらない状態になります。この状態を弱視といいます。3歳半検診や就学時検診で、弱視の疑いがあった場合はできるだけ早く受診し、治療を開始することが大切です。治療は、視力が良い方の目の遮蔽 (アイパッチ)や、眼鏡による屈折矯正、視能訓練を行い、視力発達を促していきます。

斜視

左右の目の向きがまっすぐ向いていない状態が斜視です。また、斜視があると顔が横を向いている、顎が上がっている、首をかしげているといった頭位の異常がみられることがあります。斜視の治療は段階的に必要です。まずは、必要に応じて眼鏡などにより視力を向上させることが斜視治療の第一歩です。次に、プリズム療法、視能訓練、斜視手術により目の位置をまっすぐし、両方の目で物をみる力を保持していきます。

※大人の斜視

小児時から斜視がなくても、大人になってから斜視を発症することがあり、物が二重に見える、目の位置の異常などの症状で受診されるケースが多いです。頭部や全身の病気が原因のこともありますので、CTやMRI、血液検査などを行います。治療としては、斜視の原因となっている疾患の治療やプリズム療法、斜視手術を行います。